① 事件の見通しを、良い場合も悪い場合も聞く
まず確認したいのは、あなたの案件が法的にどう整理され、どんな解決があり得るかです。交渉で済む見込みか、調停や訴訟まで進む可能性があるか、解決までの期間は数か月か年単位か。「必ず勝てます」「絶対に取れます」と断言する説明よりも、有利な事情と不利な事情の両方を、根拠とともに説明してくれる弁護士のほうが信頼できます。弁護士は職務上、結果を保証することはできません。
時系列のメモ、契約書やメールなどの資料を持参すると、見通しの精度が上がります。証拠として何が足りないか、今やってはいけないこと(相手への連絡、書面へのサインなど)も聞いておくと、相談だけでも大きな収穫になります。
② 費用は「内訳」で確認する——相談料・着手金・報酬金・実費・日当
弁護士費用は一般に、相談料(相談時に払う費用)、着手金(依頼時に払い、結果にかかわらず原則返金されない費用)、報酬金(結果の程度に応じて終了時に払う費用)、実費(印紙代・郵送費・交通費など)、日当(出張や期日出頭の拘束時間に応じた費用)に分かれます。総額だけでなく、この内訳と計算方法を確認しましょう。報酬金は「得られた経済的利益の◯%」と定める例が多く、企業法務などでは時間単価で計算するタイムチャージ制もあります。
そのうえで、想定される展開ごとの概算(交渉で終わった場合、訴訟になった場合)と、追加着手金や追加費用が発生する条件を聞いておくと、後の行き違いを防げます。収入・資産が一定以下なら法テラス(民事法律扶助)の無料相談や費用の立替え、交通事故なら自動車保険の弁護士費用特約が使える場合があることも、この段階で確認する価値があります。
③ 進め方と連絡方法——誰が、どう対応してくれるか
解決まで数か月から年単位の付き合いになるため、実際に事件を担当するのは誰か(相談した弁護士本人か、他の弁護士や事務員が窓口になるのか)、連絡手段(電話・メール・チャット)と返信の目安、進捗報告のタイミングを確認しましょう。方針の決定や和解の受諾など、重要な判断の前に必ず本人の意思を確認してもらえるかも大切な点です。
初回相談での説明の分かりやすさや質問への向き合い方は、依頼後の対応を映す鏡です。複数の事務所で相談して比較すること自体は何ら問題ありません。納得できてから委任するのが、結局いちばんの近道です。
確認チェックリスト
- ✓時系列メモと手元の資料(契約書・メール等)を準備したか
- ✓良い場合・悪い場合の見通しと、その根拠を聞いたか
- ✓相談料・着手金・報酬金・実費・日当の内訳と計算方法を確認したか
- ✓法テラスや弁護士費用特約など、費用を抑える制度が使えるか聞いたか
- ✓担当者・連絡手段・報告のタイミングを確認したか